海外事業安定へ 6000億円で弾込め、奥村次期社長

ホケンの変革~SOMPOは変われるか④

SOMPOホールディングス(HD)では今年4月に奥村幹夫執行役専務(56)が社長に昇格し、世代交代の歯車が回る一年になりそうだ。奥村氏はグループCSO(最高戦略責任者)などとして、桜田謙悟最高経営責任者(CEO、65)を支えながらみずからの経営観を磨いてきた。独特なパーパス(存在意義)経営を掲げ、人事戦略を取りまとめる原伸一執行役常務(56)のふたりにSOMPOの課題や針路を聞いた。

(聞き手は四方雅之、インタビューは2021年12月15日の社長交代発表前に実施した)

【これまでの記事】
①膨張から成長へ、問われる改革の持続力
②海外事業、憧憬から実利に 守と攻で出遅れ挽回へ
③新社長はそろって再入社組 桜田体制総仕上げへ

成長のドライバーは「外」

――直近まで海外子会社を束ねるSOMPOインターナショナルHDのCEOでした。海外展開では競合より出遅れが目立っていました。

「これまで海外を収益事業にするといいながら、日系企業の海外進出を支援する役割にとどまっていた。(東京海上日動火災保険や三井住友海上火災保険といった)日系の他社に比べて海外進出は後発だ。人口動態からしても長期的に日本のマーケットは縮小していく。そうしたなかで成長するのは日本の外、もしくは保険の外だろう。こうした状況は(10年7月に)桜田が(損害保険ジャパン)社長となる前後から変わらないが、やはりドライブがかかってきたのは桜田が社長になってからではないか」

奥村氏は海外保険事業について、成長と収益の安定に目配りした運営が重要と話す

「まず欧州に橋頭堡(きょうとうほ)をつくろうと14年5月に英キャノピアスを傘下に収めた。その後に再保険の仏スコールに出資し、そして17年には米エンデュランスを買収した。事業規模やアンダーライター(保険引受人)の陣容を踏まえ、エンデュランスの買収が完了した翌日にSOMPOインターナショナルと名称を変えて海外展開のプラットフォームにした。いまはSOMPOの統一されたフィロソフィーのもと、(ブラジルやトルコで展開する自動車保険など)リテールの子会社も傘下に入れながらマネジメントを強化しているところだ」

――修正連結利益に占める海外保険事業の比率は約15%にとどまります。どの程度まで引き上げていきますか。

NIKKEI Financialに登録すると、全文をお読みいただけます